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福岡市南区はやばい?治安悪い?最初に結論
こちらの結論に至った理由を、下記から具体的な数値とともに紹介いたします。福岡市南区の治安や住みやすさが気になる人は、是非最後までご覧ください。
本記事のデータ参照元
福岡市南区の2022年と2023年の犯罪傾向の違い
以下に南区の2022年と2023年の犯罪傾向の違いをまとめました。
犯罪件数比較表
項目 | 2022年 | 2023年 | 増減数 | 増減率 |
---|---|---|---|---|
総犯罪認知件数 | 1,281件 | 1,424件 | +143件 | +11.2% |
凶悪犯 | 5件 | 11件 | +6件 | +120.0% |
粗暴犯 | 114件 | 149件 | +35件 | +30.7% |
窃盗犯 | 932件 | 1,015件 | +83件 | +8.9% |
傾向分析
総犯罪認知件数
2023年の総犯罪認知件数は1,424件で、前年の1,281件から11.2%増加しました。特に、凶悪犯と粗暴犯の増加が全体の件数増加を牽引しています。
凶悪犯
凶悪犯は11件で、前年の5件から120.0%増加しました。重大な犯罪が増加しており、特に強盗や暴行事件が懸念されています。
粗暴犯
粗暴犯は149件で、前年より30.7%増加しました。暴力事件が増加傾向にあり、地域住民間のトラブルが影響している可能性があります。
窃盗犯
窃盗犯は1,015件で、総犯罪認知件数の約71%を占めています。自転車盗や車上荒らしが多く、引き続き課題です。
福岡市南区では、2023年に犯罪件数が前年と比較して全体的に増加傾向にあります。特に凶悪犯と粗暴犯が顕著に増加しており、地域社会の安全性への影響が懸念されています。一方で、窃盗犯は引き続き高水準にあり、地域全体での防犯意識向上が求められます。
福岡市南区で近年発生した凶悪犯
福岡市南区では、2000年以降、以下の凶悪犯罪が報告されています。
- 福岡市南区井尻の殺人事件(2010年)
2010年、南区井尻で男性が刺殺される事件が発生しました。犯人は現場から逃走し、後に逮捕されました。 - 福岡市南区大橋の強盗致傷事件(2015年)
2015年、南区大橋の店舗で強盗致傷事件が発生しました。犯人は店員に重傷を負わせ、現金を奪って逃走しましたが、後に逮捕されました。
これらの事件は、地域社会に大きな衝撃を与え、防犯意識の向上が求められる契機となりました。
福岡市南区と周辺自治体の治安比較
以下に南区の2023年の治安の傾向を周辺自治体と比較した結果をまとめました。
周辺自治体との治安比較(2023年)
地区 | 総犯罪認知件数 | 凶悪犯 | 粗暴犯 | 窃盗犯 | 人口あたり犯罪割合 |
---|---|---|---|---|---|
福岡市南区 | 1,424件 | 11件 | 149件 | 1,015件 | 0.53% |
福岡市博多区 | 3,034件 | 29件 | 275件 | 2,109件 | 1.25% |
福岡市中央区 | 2,734件 | 27件 | 246件 | 1,921件 | 1.37% |
福岡市東区 | 2,082件 | 10件 | 113件 | 1,533件 | 0.64% |
福岡市西区 | 1,328件 | 11件 | 121件 | 919件 | 0.64% |
傾向分析
- 総犯罪認知件数
南区の総犯罪認知件数は1,424件で、福岡市内の他区と比較すると低い水準にあります。 - 凶悪犯
凶悪犯は11件で、博多区(29件)や中央区(27件)より少なく、治安が比較的安定しています。 - 粗暴犯
粗暴犯は149件で、中央区や博多区に比べて少ないですが、西区(121件)や東区(113件)よりは多い傾向です。 - 窃盗犯
窃盗犯は1,015件で、南区の犯罪件数の大部分を占めています。特に自転車盗や車上荒らしが多い可能性があります。 - 人口あたりの犯罪割合
人口あたりの犯罪割合は0.53%で、博多区や中央区より低いですが、西区や東区と同水準です。
福岡市南区は、博多区や中央区に比べて犯罪件数が少なく、治安は比較的安定しています。ただし、粗暴犯や窃盗犯が依然として課題であり、特に窃盗犯の増加を抑えるための防犯対策が求められます。
福岡市南区の治安ランキング
以下に、南区の2023年の治安傾向を、福岡県全体で見た際の治安状況と治安ランキングにまとめました。
治安のポイント
- 総犯罪認知件数:1,424件
→ 福岡県全体で中程度の水準。前年より犯罪件数は微増しています。 - 凶悪犯:11件
→ 福岡県内の他の大都市区(例:博多区29件、中央区27件)より少ないものの、引き続き注意が必要です。 - 粗暴犯:149件
→ 南区の人口規模を考慮すると、比較的低めの水準。 - 窃盗犯:1,015件
→ 総犯罪件数の大部分を占め、自転車盗や万引きが課題です。 - 人口あたり犯罪割合:0.53%
→ 福岡市内で低めの割合。安全性の指標としては良好と評価されます。
福岡県内の治安ランキング(犯罪割合が高い順)
順位 | 市区町村名 | 人口あたり犯罪割合 |
---|---|---|
1位 | 福岡市中央区 | 1.37% |
2位 | 福岡市博多区 | 1.25% |
3位 | 北九州市小倉北区 | 1.08% |
22位 | 福岡市南区 | 0.53% |
福岡市南区は、人口あたり犯罪割合が0.53%と福岡県内72自治体中22位で、比較的安全な地域と評価できます。
ただし、総犯罪認知件数は1,424件と前年より増加しており、特に窃盗犯が引き続き課題です。
福岡市南区の犯罪に対する取り組み
福岡市南区では、地域の安全と安心を確保するため、以下の防犯活動が展開されています。
宮竹校区の取り組み
宮竹校区では、地域の安全・安心のために、見守り活動や防犯カメラの設置などを行っています。平成30年から防犯カメラの設置を進め、73カ所に設置しました。安全・安心で、住みやすい、住んでみたいと思ってもらえるような地域を目指しています。
大橋安全・安心まちづくり応援団の活動
大橋駅周辺では、地域住民や商店街、学校、企業、警察、区などが協力し、「大橋安全・安心まちづくり応援団」を組織しています。この団体は、夜間の防犯パトロールや環境美化活動を通じて、地域の治安向上に努めています。活動を続けることで、大橋駅周辺の治安が改善されてきたと感じられています。
出典:福岡市
塩原校区のEV青パト導入
塩原校区では、福岡市で初となる電気自動車(EV)を活用した地域防犯パトロールカー(青パト)を導入しました。この取り組みは、脱炭素社会に向けた環境配慮と防犯活動の両立を目指しています。
これらの取り組みを通じて、福岡市南区では地域全体で協力し、安全で安心なまちづくりを推進しています。
福岡市南区で発生した近年の自然災害
福岡市南区では、2015年以降、以下の自然災害が発生しています。
2016年4月:熊本地震の影響
2016年4月16日に発生した熊本地震(M7.3)の影響で、福岡市南区でも震度5弱の揺れが観測されました。
2018年7月:平成30年7月豪雨
2018年7月5日からの大雨により、福岡市内で浸水被害や土砂災害が発生しました。南区でも一部地域で冠水や避難勧告が出され、住民生活に影響を及ぼしました。
これらの災害を受け、福岡市南区では防災・危機管理体制の強化や住民への防災意識啓発が進められています。市の公式ウェブサイトでは、過去の災害情報や防災に関する資料が公開されており、住民の防災意識向上に役立てられています。
自然災害はいつ発生するかわからないため、日頃からの備えや情報収集が重要です。
福岡市南区はやばい?全体の総括
福岡市南区では、2023年に犯罪件数が増加傾向にあるものの、人口あたり犯罪割合は福岡市内の他区と比較して低く、治安は比較的安定しています。一方で、凶悪犯や粗暴犯の増加が課題となっており、地域住民や行政による防犯対策の強化が求められます。
また、防災面でも熊本地震や平成30年7月豪雨を教訓に、危機管理体制の充実が進められています。
福岡市南区では2023年に総犯罪認知件数が1,424件となり、前年より11.2%増加しました。特に凶悪犯が120.0%増加しており、地域社会の安全性が懸念されています。
人口あたりの犯罪割合は0.53%で、福岡市内の他区(中央区1.37%、博多区1.25%)と比べて低く、比較的安定した治安状況にあります。
南区では、宮竹校区の防犯カメラ設置や塩原校区のEV青パト導入、大橋安全・安心まちづくり応援団の活動を通じて、安全で安心な地域づくりを推進しています。