目次
東大阪市は治安悪い?最初に結論
こちらの結論に至った理由を、下記から具体的な数値とともに紹介いたします。大阪府東大阪市の治安が気になる人は、是非最後までご覧ください。
本記事のデータ参照元
大阪府東大阪市の2022年と2023年の犯罪傾向の違い
以下に東大阪市の2022年と2023年の犯罪傾向の違いをまとめました。
総犯罪認知件数
- 2022年: 4,040件
- 2023年: 4,642件
- 増減: +602件(14.9%増加)
凶悪犯
- 2022年: 19件
- 2023年: 45件
- 増減: +26件(136.8%増加)
粗暴犯
- 2022年: 224件
- 2023年: 302件
- 増減: +78件(34.8%増加)
窃盗犯
- 2022年: 3,035件
- 2023年: 3,447件
- 増減: +412件(13.6%増加)
2023年の東大阪市では、総犯罪認知件数が前年より14.9%増加しました。特に凶悪犯が136.8%という大幅な増加を記録しており、市民生活に深刻な影響を及ぼす可能性があります。また、窃盗犯が犯罪全体の大部分を占めており、こちらも13.6%の増加が見られます。一方で、粗暴犯も増加しており、暴力的な犯罪への対策が急務です。
東大阪市と周辺自治体の治安比較(2023年)
東大阪市の2023年における治安の傾向を、周辺自治体(大阪市、堺市、八尾市)と比較しました。
総犯罪認知件数
- 東大阪市: 4,642件 (人口約47.8万人、犯罪率0.97%)
- 大阪市: 39,408件 (人口約276万人、犯罪率1.43%)
- 堺市: 6,173件 (人口約81.5万人、犯罪率0.76%)
- 八尾市: 2,182件 (人口約26万人、犯罪率0.84%)
東大阪市の総犯罪認知件数は堺市や八尾市より多いが、大阪市に比べると件数および犯罪率の両面で低いです。
凶悪犯
- 東大阪市: 45件
- 内訳: 強盗9件、路上強盗2件、
- 大阪市: 399件
- 堺市: 49件
- 八尾市: 19件
凶悪犯の発生率は、人口規模に比例する傾向がありますが、東大阪市は八尾市より多く、堺市と同等レベルです。
粗暴犯
- 東大阪市: 302件
- 主に暴行(102件)と傷害(173件)
- 大阪市: 2,602件
- 堺市: 370件
- 八尾市: 95件
粗暴犯は大阪市が突出して多い一方で、東大阪市は堺市に次いで多い状況です。
窃盗犯
- 東大阪市: 3,447件
- 自転車盗(1,774件)が突出
- 大阪市: 29,106件
- 自転車盗(12,731件)が主因
- 堺市: 4,408件
- 自転車盗(1,671件)が主因
- 八尾市: 1,659件
- 自転車盗(809件)が多い
窃盗犯の中では特に自転車盗の割合が高く、東大阪市は大阪市に次いで件数が多いです。
東大阪市の治安状況は、犯罪認知件数では堺市や八尾市に比べてやや高いものの、大阪市ほどではありません。凶悪犯や粗暴犯の発生数は他の周辺自治体と大きな差はないものの、窃盗犯(特に自転車盗)が目立つ傾向にあります。このため、自転車盗対策が今後の課題と考えられます。
東大阪市の治安ランキング(大阪府全体との比較)
2023年における大阪府全体で見た東大阪市の治安の評価と、大阪府72自治体中の順位をまとめました。
総犯罪認知件数
- 東大阪市: 4,642件(人口約47.8万人、犯罪率0.97%)
- 大阪府平均犯罪率: 0.91%
東大阪市の犯罪率は府平均をやや上回ります。特に窃盗犯(自転車盗)が顕著で、市全体の犯罪件数の約75%を占めています。
凶悪犯
- 東大阪市: 45件(強盗9件、路上強盗2件など)
- 大阪府平均: 734件(府全体)
凶悪犯件数は、府全体の犯罪の中では多くはありませんが、他の市区町村と比較すると中規模以上に位置します。
粗暴犯
- 東大阪市: 302件(暴行102件、傷害173件など)
- 大阪府平均: 4,819件(府全体)
粗暴犯の割合は府全体に比べて高いものの、突出するほどではありません。
窃盗犯
- 東大阪市: 3,447件(うち自転車盗1,774件)
- 大阪府平均: 58,282件(府全体)
窃盗犯の件数は府内で中規模の水準であり、自転車盗が非常に高い割合を占めています。
大阪府内自治体ランキング(犯罪率順)
犯罪率(総犯罪認知件数 ÷ 人口)の観点でランキングを作成しました。
- 1位: 大阪市中央区(5.23%)
- 2位: 大阪市北区(3.51%)
- …
- 20位: 東大阪市(0.97%)
- 最下位(72位): 千早赤阪村(0.36%)
東大阪市は犯罪率の高さで全体の 20位 に位置しています。これは大阪市や堺市といった大都市に次ぐ位置づけであり、特に窃盗犯の割合が大きな要因です。
東大阪市の治安は、大阪府全体の平均に比べやや悪いといえますが、凶悪犯や粗暴犯の割合は中規模程度にとどまっています。一方で窃盗犯、特に自転車盗が多い点が特徴であり、防犯対策の強化が求められるエリアです。
東大阪市が推進する防犯対策
ここまでの内容から、東大阪市は治安の課題を抱えている地域と感じる方もいらっしゃると思います。事実、犯罪件数の増加傾向が見られる一方で、東大阪市は安全で安心なまちづくりを目指し、防犯対策を積極的に推進しています。以下に東大阪市の取り組みを紹介します。
住まいの防犯対策
- 侵入盗対策: 市では、住まいへの侵入を防ぐための計画や設計時の配慮、日常生活における防犯対策に関する情報を提供しています。具体的には、錠前やガラス、防犯機器の紹介、空き巣などの主な侵入方法についての情報を提供しています。 東大阪市ホームページ
- 防犯性能の高い住宅の推奨: 大阪府では、防犯に配慮した住宅の計画・設計を行う際の具体的な手法をまとめた指針やガイドブックを作成しています。これにより、防犯性能の高い住まいづくりを推進しています。 東大阪市ホームページ
- 防犯モデルマンション登録制度: 公益財団法人大阪府防犯協会連合会では、犯罪被害に遭いにくい構造や設備を備えたマンション・駐車場を「防犯モデルマンション・駐車場」として登録しています。これにより、市民が安全な住まいを選択できるよう支援しています。 東大阪市ホームページ
地域での防犯活動
- 防犯協議会の活動: 東大阪市内には、「布施防犯協議会」「河内防犯協議会」「枚岡防犯協議会」があり、各種犯罪の未然防止対策事業を広域的に推進しています。これらの協議会は、市民の防犯意識の高揚・普及を図り、犯罪発生の抑止を目的として、地域でさまざまな防犯活動を実施しています。 東大阪市ホームページ
- 「こども110番の家」運動: 子どもがトラブルに巻き込まれそうになった際、助けを求めて駆け込むことができる場所として、「こども110番の家」を地域の協力家庭や事業所に設置しています。これにより、子どもたちを犯罪から守る地域のネットワークを構築しています。 東大阪市ホームページ
市の組織的な取り組み
- 治安対策本部の設置: 東大阪市では、市行政の立場から安心・安全なまちづくりを推進するため、平成21年4月1日に「東大阪市治安対策本部」を設置しました。この本部では、街頭犯罪等の防止に関する総合的な施策の推進や、関係部局間の総合調整を行っています。 東大阪市ホームページ
出典:東大阪市ホームページ
これらの取り組みにより、東大阪市は市民と協力しながら、犯罪の未然防止と安全な地域社会の実現を目指しています。
東大阪市はやばい?治安を総括
2023年の東大阪市では犯罪件数が前年より増加し、特に凶悪犯の大幅な増加が市民生活に影響を及ぼす懸念があります。一方で、市は地域の協力を得て防犯対策を積極的に進めています。特に窃盗犯への対応強化や地域での安全意識の向上が重要であり、市民との連携を深めることで安全で安心なまちづくりを目指しています。
2023年の東大阪市では、総犯罪認知件数が前年より14.9%増加し、特に凶悪犯と窃盗犯が顕著に増加しています。
東大阪市は犯罪率で大阪市に次ぐ水準にあり、窃盗犯(特に自転車盗)が市全体の犯罪件数の大部分を占めています。
市では防犯協議会や「こども110番の家」運動、防犯性能の高い住宅の推奨など、市民生活を守るための取り組みを推進しています。