目次
大阪市西成区は治安悪い?最初に結論
こちらの結論に至った理由を、下記から具体的な数値とともに紹介いたします。大阪市西成区の治安が気になる人は、是非最後までご覧ください。
本記事のデータ参照元
▼別エリアの治安
大阪市西成区の年間犯罪認知件数
大阪市西成区の2022年と2023年の犯罪傾向を比較すると、以下の変化が見られます。
犯罪認知件数の総数
年度 | 犯罪認知件数 | 増減 | 人口(約) | 人口10万人あたりの件数 |
---|---|---|---|---|
2022年 | 1,981件 | – | 105,022人 | 1,885件 |
2023年 | 2,251件 | +270件(約13.6%増加) | 105,022人 | 2,142件 |
犯罪認知件数は 約13.6%増加 しました。
主な犯罪種類別の変化
- 凶悪犯
- 2022年: 35件
- 2023年: 35件(横ばい)
- 窃盗犯
- 2022年: 1,323件
- 2023年: 1,594件(+271件、約20.5%増加)
- 特に自転車盗(2022年:640件 → 2023年:760件)が大幅増加。
- 粗暴犯
- 2022年: 174件
- 2023年: 181件(+7件、約4.0%増加)
増加が顕著な犯罪
- 窃盗犯全般:+271件(約20.5%増加)
- 自転車盗が主要な増加要因。
- 粗暴犯全般:+7件(約4.0%増加)
減少が見られる犯罪
- 凶悪犯、器物損壊など、一部の犯罪種別では横ばいまたは微減。
2023年の大阪市西成区では、窃盗犯(特に自転車盗)が大幅に増加した一方で、凶悪犯は横ばいを維持しました。犯罪認知件数が13.6%増加したことから、防犯意識と対策のさらなる向上が求められます。
周辺と比較した西成区の治安
大阪市西成区の2023年の治安状況を、隣接する周辺自治体(大阪市浪速区、大阪市天王寺区、大阪市阿倍野区)と比較しました。
犯罪認知件数の比較
自治体 | 犯罪認知件数 | 人口(約) | 人口10万人あたりの件数 | 特徴 |
---|---|---|---|---|
西成区 | 2,251件 | 105,022人 | 2,142件 | 非常に高い犯罪発生率、特に窃盗犯が多数発生。 |
浪速区 | 2,375件 | 77,460人 | 3,068件 | 商業地特有の犯罪が多く、特に窃盗が顕著。 |
天王寺区 | 1,135件 | 83,346人 | 1,362件 | 西成区より低い犯罪発生率。 |
阿倍野区 | 1,324件 | 111,614人 | 1,186件 | 西成区より犯罪発生率が低い。 |
西成区は、人口10万人あたりの犯罪発生率が非常に高く、特に周辺の浪速区と並んで高リスク地域となっています。
主な犯罪種類別の比較
- 窃盗犯
- 西成区では 1,594件 と犯罪全体の約71%を占めており、自転車盗が特に多い。
- 周辺の浪速区でも窃盗犯が支配的であるが、西成区も非常に高水準。
- 粗暴犯
- 西成区は 181件 と、浪速区の123件を上回る発生率を示しており、暴行や傷害が多い。
- 凶悪犯
- 西成区は 35件 で、周辺自治体よりも高い水準。
大阪市西成区は、犯罪発生率が非常に高く、特に窃盗犯が全体の犯罪件数を大きく占めています。粗暴犯や凶悪犯も他地域に比べて高い水準です。
大阪府全体で見た西成区の治安ランキング
西成区は治安が悪いと言われがちですが、大阪府全体で見たらどうなのでしょうか?確認してみましょう。
犯罪認知件数の比較
自治体 | 犯罪認知件数 | 人口(約) | 人口10万人あたりの件数 | 特徴 |
---|---|---|---|---|
大阪府全体 | 80,037件 | 8,764,509人 | 914件 | 府全体の平均値。 |
大阪市全体 | 39,408件 | 2,761,550人 | 1,426件 | 府全体より高い犯罪発生率。 |
西成区 | 2,251件 | 105,022人 | 2,142件 | 大阪市内でも犯罪発生率が非常に高い地域。 |
大阪市西成区は、大阪府全体の平均(914件)を大幅に上回り、犯罪発生率の高さが目立つエリアです。
大阪府内の治安ランキング(犯罪認知件数多い順)
順位 | 自治体名 | 犯罪認知件数 | 人口(約) | 人口10万人あたりの件数 |
---|---|---|---|---|
1 | 大阪市中央区 | 6,106件 | 116,687人 | 5,230件 |
2 | 大阪市北区 | 4,906件 | 139,802人 | 3,510件 |
… | … | … | … | … |
10 | 西成区 | 2,251件 | 105,022人 | 2,142件 |
西成区は大阪府内で 10位 に位置し、犯罪発生率が非常に高い地域の一つとされています。
2023年の大阪市西成区は、大阪府内でも犯罪認知件数が多く、特に窃盗犯が大きな割合を占めています。人口10万人あたりの犯罪発生率が2,142件と高いエリアです。
大阪市が推進する防犯対策
ここまでの内容から、大阪市西成区は治安の悪いエリアと認識させてしまったと思います。事実、件数などを見るとそうなってしまうのですが、大阪市もこの状況を看過してはいません。ということで、次より大阪市の防犯への取り組みを見てみましょう。
1. 安全なまちづくり基本計画の策定
市民、事業者、警察などと連携し、「大阪市安全なまちづくり条例」に基づき、基本計画を策定。自らを守る意識の高揚、地域防犯活動の推進、推進体制の整備を基本方針としています。
2. 地域安全防犯対策の実施
- 大阪市安全なまちづくり推進協議会: 関係機関と連携し、防犯活動を推進。
- 客引き行為等の適正化: 迷惑行為の防止を図る。
- 子どものための「見守りカメラ」の設置: 公園や通学路に防犯カメラを設置し、子どもの安全を確保。
- 防犯ボランティア活動団体登録制度: 地域の防犯活動を支援。
- 市職員によるあんしんパトロール: 職員が地域を巡回し、安全を確認。
- 地域防犯活動のための市営住宅等活用: 市営住宅を防犯活動の拠点として提供。
これらの取り組みにより、大阪市は地域の安全と防犯意識の向上を図っています。
大阪市西成区はやばい?治安を総括
2023年の大阪市西成区は、大阪府内でも犯罪発生率が非常に高く、特に窃盗犯が全体の約71%を占めています。人口10万人あたりの犯罪発生率は2,142件と、大阪府平均を大きく上回っており、防犯対策が急務です。一方で、凶悪犯の件数は横ばいを維持しており、深刻な犯罪が急増しているわけではありません。
大阪市では、防犯カメラの設置や地域ボランティア活動の支援など、防犯対策を強化しています。地域全体で防犯意識を高めることで、安全で住みやすい街づくりが期待されます。引き続き、自治体や市民の協力による治安改善への取り組みが求められます。
▼関連記事
大阪市福島区はやばい?治安悪い?周辺や1年前と比べた治安について
大阪市大正区は治安悪い?やばい?前年の犯罪認知件数や他のエリアと治安を比較
大阪市西成区の2023年の犯罪認知件数は2,251件で、前年より270件増加しました。特に窃盗犯が全体の約71%を占め、自転車盗が顕著に増加しています。
大阪市西成区は、大阪府平均(914件)を大幅に上回る犯罪発生率を記録し、府内でも高リスク地域に位置付けられています。
窃盗犯が前年比で約20.5%増加する一方で、凶悪犯の件数は前年と同じく35件で横ばいを維持しています。